JR西日本、いえ、日本の鉄道で唯一の寝台特急(夜行列車)となった、サンライズ出雲・瀬戸。
北斗星やカシオペアなど、多くの夜行列車や寝台特急が廃止になる中、何故この列車だ廃止にならないのか、分かりますか?
この、サンライズエクスプレスが生き残った理由と、今走っている路線ルートに注目してみましょう。
東京~出雲市を走るサンライズ
元々サンライズ出雲・瀬戸は、「出雲」という名のブルートレインの一つで、客車と機関車で走っていました。
が、、1998年7月からは、1往復に今の285系「サンライズ出雲」が走り、客車と機関車ではなく電車化されました。
つまり、寝台車単独での運行ですね。
ブルートレインの出雲はと言いますと、残りの1往復にて引き続き山陰本線経由で運転していました。
ですが、2006年3月に車両の老朽化や利用客の減少などの理由により、このブルートレイン「出雲」が廃止されたのです。
サンライズ瀬戸に至っても、もともとあった「瀬戸」というブルートレインが廃止されました。
そして、サンライズの出雲・瀬戸は、東京から岡山までは連結して走り、同駅で切り離して、それぞれの行先まで走っていくわけです。

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夜間に移動できる
さて、サンライズ出雲・瀬戸が廃止にならないワケですが。
その理由の一つ目が、夜行列車なので、夜間のうちに、つまり寝ながら目的地まで移動できるという大きなメリットがあります。
東京から出雲まででしたら、夜行バスも走ってます。
ですが、バスには寝台車なんてありません。
いくらサンライズより安かろうと、気持ちよく寝るにはあまり向いてないのです。
だから、多くの人はこのサンライズを選ぶのでしょう。
車両がまだ真新しい
1998年7月から専用の285系を使ってますが、当然、車両年齢がまだ若いです。
もしこれが、寝台特急日本海や北斗星みたいに老朽化した客車を使ってたら、廃止になってたかもしれません。
個室が多く女性が利用しやすい

廃止にならないワケのもう一つの理由が、女性客がとても多いということです。
個室が多いだけでなく、従来のブルートレインと違い、車内は温もりのある木目調から作られてます。
夜間に出雲市(出雲大社)まで移動できて、個室も利用でき、ゆったりできる。
個室は寝台料金がかかり少し高いですが、指定席と同じ料金で利用できる
「ノビノビ座席」
という車両もありますから、なお良いです。
また、その座席と、ツインルームで夜間に女子会を楽しむ女性旅行客もおられます。
女性に人気があるのも頷けますね。
上りの「サンライズ瀬戸」+「サンライズ出雲」が到着。今日は3分遅れか。乗りたいなぁ。 pic.twitter.com/XUgwY1fAr4
— 播磨国鉄 (@harimanr) September 7, 2016
速く移動できれば良いとは限らない
新幹線や飛行機による速達での移動が増えてますが、正直、速ければ良いわけではありませんよね。
サンライズ瀬戸は、今走っている「ななつ星㏌九州」ほど豪華ではありませんし、これから走るであろう
・TRAIN SUITE 四季島
・トワイライトエクスプレス瑞風
といったクルーズトレインでもありません。
が、寝台列車による旅情を体感したい人も多いのです。
